こんにちは!徳久です。
今回は、「足首の外側が痛い」「足首が不安定でぐらつく」といったお悩みをお持ちの方に向けて、あまり聞き慣れない名前ですが意外と多くの人が経験している『足根洞症候群(そっこんどうしょうこうぐん)』についてご紹介します。
足根洞(そっこんどう)とは?
足根洞は、かかとの骨(踵骨)と距骨の間にある、足首の外くるぶしの少し前あたりにある小さなくぼみのようなスペースのことです。
ここには、
- 靭帯
- 血管
- 神経
- 脂肪組織
- 固有感覚受容器(自由神経終末・パチニ小体など)
といった重要な構造が詰まっており、足首の安定性や感覚に深く関わっている場所です。
足根洞の中が炎症を起こしたり靭帯が損傷したりして、その中の組織が刺激されて痛みや違和感がでる状態のことを『足根洞症候群』と言います。
特に足首の捻挫をきっかけにしてに起こることが多く「治ったと思っていたのに、また痛い」というような慢性的な足首の違和感として現れることもあります。
足根洞症候群の症状
以下の症状がある方は、足根洞症候群の可能性があります。
- 足首の外側(外くるぶしの少し前)のピンポイントの痛み
- 足首がぐらつく・不安定に感じる
- 長時間の歩行後に重だるさや違和感
- 押すと明確に痛い場所がある(圧痛点)
- 運動やスポーツで悪化する
足根洞症候群の原因とは?
足根洞症候群の主な原因は、以下のような足首へのストレスです。
- 足関節の捻挫(内反捻挫):靭帯損傷によって不安定になりやすい
- 繰り返される衝撃(ランニング・ジャンプ・急な方向転換など)
- 足のアライメント異常:扁平足、過回内(かかとが内側に倒れこむ足)など
特に捻挫の後遺症として慢性化するケースが多いため、見逃されがちですが早めの対処が重要です。
治療法とセルフケア方法
足根洞症候群の治療は、手術を行わない保存療法が基本です。
✓鍼治療
炎症を抑え血流を改善し、痛みを軽減し再発防止に役立ちます。また神経の伝達を促し、痛みの閾値を上げる効果もあります。
✓固有感覚訓練
不安定な板などを使って足首の安定性を取り戻します。
https://youtube.com/shorts/XwNgiy_0zjs?si=ci2ZJwK9K0KKth7i
✓筋力トレーニング
足首周りの筋肉を鍛えて足関節の支持力を強化します。
✓ストレッチ
特にアキレス腱のストレッチは、靭帯や腱の修復・強化に有効です。ストレッチによりコラーゲン繊維の再生が促され、足首の柔軟性と安定性が回復します。
他にも薬物療法や装具療法などありますが、保存療法で効果が見られない場合は手術を検討する場合があります。