こんにちは。鍼灸師の鈴木です。
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今回は、当院にご来院される方の中でも特に多いお悩みの一つ「坐骨神経痛」について、解説します。
「お尻から足にかけて、電気が走るように痛い」
「痛み止めの薬や湿布が、だんだん効かなくなってきた」
そして、患者さんから最も多く聞くのが、
「痛いお尻や太ももの裏をマッサージしてもらうと、その場は楽になる。でも、翌日には痛みが戻っている…」
というお悩みです。
このような「その時良いけどすぐ戻る」に悩まされていませんか?
なぜ、あなたの坐骨神経痛はマッサージやストレッチで根本的に改善しないのでしょうか?
本日は、その理由と、「なぜ鍼治療が坐骨神経痛に有効なのか」を、
「神経根(しんけいこん)レベル」へのアプローチという観点からご説明します。
目次
なぜ、痛い場所を揉んでも「すぐ戻る」のか?
坐骨神経痛は、腰からお尻、太ももの裏、ふくらはぎへと伸びる「坐骨神経」の通り道に「痛み」や「シビレ」が出ている状態です。
痛みが出ているお尻や太ももの裏をマッサージすると、一時的にその周辺の筋肉がほぐれ、血流が良くなるため、症状は楽になります。
しかし、多くの場合、それは「対症療法」に過ぎません。
なぜなら、痛みが出ているお尻や太ももは、あくまで「症状が出ている場所」です。「痛みを引き起こしている本当の原因」が別の場所にあるため、そこを解決しない限り、すぐにまた痛みが出てしまう(=痛みが戻る)のです。
では、その「本当の原因」はどこにあるのでしょうか?
当院の臨床経験上、その多くは腰(腰椎)から神経が出ている大元の部分=「神経根」にあります。
坐骨神経痛の「本当の原因」はどこにある?
坐骨神経痛を引き起こす原因としては、
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症
- 腰椎すべり症
- 梨状筋症候群(お尻の筋肉による圧迫)
などが挙げられます。
4の「梨状筋」という筋肉でも神経圧迫も原因の一つですが、
それ以上に1や2,3のように、坐骨神経の”大元”である腰椎(腰の骨)部分で問題が起きているケースが非常に多いのです。
病院のレントゲンでは「骨には異常なし」と診断された方でも、
- ヘルニアや黄色靭帯による神経根の圧迫
- その結果、神経根周辺の血流が著しく悪くなり、神経が酸欠・栄養不足になっている
- その微細な緊張や血流不全が、神経を物理的・化学的に刺激し、炎症を引き起こしている
これが「よくならない痛みの原因」の可能性です。
この「根本原因」が解決されない限り、いくら「症状が出ている場所(お尻やもも裏)」にアプローチしても、痛みはぶり返してしまいます。
なぜ「鍼」は「神経根」レベルにアプローチできるのか?
では、どうすればその「根本原因」にアプローチできるのでしょうか。 そこで、鍼治療の出番です。
近年、鍼治療の有効性は科学的にも解明が進んでいます。
2020年以降の複数の研究論文でも、「坐骨神経痛に対する鍼治療は有効かつ安全な選択肢である」と報告されています。
鍼がなぜ有効なのか、その作用は大きく3つあります。
1. 「天然の痛み止め」を分泌させる(鎮痛作用)
鍼を打つと、体内で「エンドルフィン」などの物質が分泌されます。これらは体自身が作り出す”天然の痛み止め”(内因性オピオイド)と呼ばれ、神経が送る「痛い!」という信号を脳が感じにくくしてくれます。
2. 神経の「炎症」そのものを抑える(抗炎症・神経鎮静)
坐骨神経痛の痛みは、神経そのものが「興奮」し、「炎症」を起こしている状態です。近年の研究では、鍼治療がこの神経の過敏な興奮を鎮め、炎症を引き起こす化学物質の放出を抑制することが分かってきました。
3.【最重要】マッサージでは届かない「根本原因」に直接届く
これが鍼治療の最大の強みであり、当院が最も重視する点です。
坐骨神経痛の「根本原因」の1つである「神経根」
これらは、手技によるマッサージでは、届かない深さにあります。
鍼治療であれば、この痛みの「根本原因」である神経根に、アプローチすることが可能です。
【新浦安しんもり整骨院・はり治療院】の鍼治療のアプローチ
当院では「マッサージではすぐ戻ってしまう」という多くの坐骨神経痛の患者様と向き合ってきました。
当院のアプローチは
- 徹底した「根本原因」の特定: あなたの坐骨神経痛が、お尻(梨状筋)の問題なのか、それとも大元の腰(神経根)の問題なのかを、触診と各種検査法(整形外科的テスト)を用いて評価します。
- 「神経根レベル」への精密な鍼アプローチ: マッサージでは届かない「根本原因」=「腰椎神経根」へ鍼でアプローチし、神経の興奮と血流不全を根本から改善に導きます。
- 「もどらない」ためのサポート: なぜ神経根に負担がかかったのか(例:長時間のデスクワークでの姿勢、体の使い方)、日常生活のアドバイスやセルフケアもお伝えし、再発しない体づくりを目指します。
過去の記事はこちら↓
エコーガイド下神経根はりパルス治療 脊柱管狭窄症による運動後の下肢痛の変化
その「すぐ戻る」痛み、「根本原因」から対処しませんか?
坐骨神経痛の痛みやシビレは、経験した人にしか分からない、非常に辛い症状です。
「痛いところを揉んでもらって、その場をしのぐ」 その繰り返しから、そろそろ抜け出しませんか?
「マッサージをしてもすぐ戻る」坐骨神経痛にお悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、当院にご相談ください。
「鍼は初めてで怖い」という方にも、使用する鍼の細さ(髪の毛ほどです)など説明して納得いただけるようにします。