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前ももの激痛が治らない方へ|原因は「L4神経根」の絞扼の可能性

鈴木です

夜中に突然、腰から前ももにかけて強烈な痛みが走り、一歩も動けなくなる。あまりの激痛に救急車で運ばれ、MRI検査を受けたものの、医師からは「腰にわずかなヘルニアはあるが、そこまでひどい状態ではない。原因ははっきりしませんね」と告げられる。

入院を経てなんとか歩けるようにはなったものの、退院後も前ももの痛みや痺れが消えない。

仕事への復帰が迫っている中で、近くの治療院でマッサージを受けて、痛みは改善傾向だが「芯」が取りきれていない。

「画像ではひどくないと言われたのに、なぜこんなに前ももが痛いのか」 「このまま痛みを抱えたまま、本当に仕事に復帰できるのだろうか」

当院には、同じような「画像所見と実際の激痛が一致しない」「整形外科では異常なしと言われた」という患者さんが数多く来院されます。

あなたの前ももの激痛が治らない理由。それは、痛みを引き起こしている原因にアプローチできていないからかもしれません。

 今回のケース 本当の原因は「L4神経根」の絞扼にある

前ももに激痛や痺れが出ているとき、太ももの筋肉自体を伸ばしたり痛めたそのものに原因がない場合の原因は、腰からでで足まで走行している「L4(第4腰椎)神経根」の物理的な絞扼(締め付け)にあります。

神経根とは、脳から背骨の中を通ってきた太い脊髄神経が、背骨の隙間から手足へと枝分かれしていく神経の根本のことです。腰の骨は5つありますが、そのうち上から4番目の隙間から出るのがL4神経根です。

解剖学的に、このL4神経から枝分かれした神経は、骨盤の前側を通り、「太ももの前側」から「膝、すねの内側」へと伸びていきます。

もしヘルニアが軽度であったり、画像に写らないレベルであっても、その周囲の組織が炎症を起こして腫れたり、深部の筋肉が異常に緊張したりすることで、L4神経は狭い出口で簡単に締め付けられます。大元の神経が物理的に圧迫されると、血流が途絶えて酸欠状態となり、異常な信号が送られ続けることで、その支配領域である「前もも」に痛みや感覚の鈍さ・筋力低下を引き起こすことがあります。

原因が腰にあれば前ももをいくら表面から揉みほぐしても、大元であるL4神経根の圧迫を解放しない限り、症状が根本から変わることはありません。

【患者背景・詳細まとめ】

1. 基本プロフィールと現在の状況

  • 年齢・性別: 50代〜60代女性

  • 職業・生活状況: 症状発症から2ヶ月間休職中。直近に仕事復帰を控えており、業務では「立ち座り」や歩行など、足腰を使う動作が多い。そのため、「本当に仕事に戻れるのか」という強い焦りと不安を抱えている。

2. 発症から来院までの経緯(タイムライン)

  • 発症: 夜中に突然、左側の腰からお尻、そして「太ももの前側(前もも)」にかけて、激しい激痛が走る。その場から一歩も動けなくなり、救急車で行員へ。

  • 病院での検査と入院(3週間): 病院でMRI検査を実施。「腰椎の3番と4番の間(L3/L4)にわずかな椎間板ヘルニアがある」と診断されるものの、医師からは「画像上はそこまでひどい状態ではない」と言われ、激痛の明確な原因は特定されず。 痛みで立てない状態だったためそのまま3週間入院。入院2週目でようやく立てるようになり、3週目で動ける状態まで回復して退院。

  • 退院後の転院: 退院後、鍼灸院に通院。鍼・マッサージ・骨盤矯正・電気施術を受け、2回目以降で多少の改善傾向は見られたものの、痛みの「芯」や痺れがすっきりと取りきれない状態が続いていた。

  • 当院への来院: 仕事復帰が目前に迫る中、自宅から無理なくしっかり通院できる治療院を探し、当院を受診。

 当院での独自のアプローチ(治療経過)

当院では、神経学的検査を行い、「どの神経が痛みの原因なのか?」を評価した上で、手技では届かない最深部へ直接鍼でアプローチします。

実際に、今回のケースで紹介する患者さんの「実際の治療経過」をご紹介します。

【初診】6月中旬:原因の特定と深部への直接アプローチ

仕事復帰を目前に控える中、来院されました。検査を行うと、太もも前側の皮膚感覚が正常の半分程度(10段階中5)にまで低下しており、足首を持ち上げる筋力にも明らかな低下が見られました。これは紛れもなく「L4神経領域の異常」を示す確たるサインです。 原因がL4神経根にあると評価したため、表面からのマッサージでは到底届かない腰部神経根にアプローチする、超音波エコー下鍼治療を行いました。絞扼されているL4神経根に限りなく近い位置へ正確に鍼を届け、そこに1Hzで電気を流すことで、神経にアプローチしました。

【2回目】6月下旬:初診から3日後、前ももの激痛が消失

2回目の来院時。患者さんから「もも前の痛みが消えました!」とのお声をいただきました。

低下していた前ももの皮膚感覚も大幅に回復(10段階中8)し、前ももの激痛は、初回の施術によって改善を見せました。

別の神経(L5など)が関与するお尻や腰の痛みは残存しており、次回のステップとして治療計画を立てていますが、まずは一番の障壁だった前ももの痛みを解消し、無事に仕事へ復帰できる状態を作り出すことができました。

原因であるL4神経根に正しくアプローチできれば、身体はこれほど短期間で、驚くほどのスピードで応えてくれます。

【3回目】7月初旬:約2ヶ月ぶりに仕事復帰し、やや腰の痛みはあり

約2ヶ月ぶりに仕事を再開し、出勤に伴う移動や立ち座りの負荷がかかったことで、腰ともも前にやや重だるさ(NRS 2/10)が戻った状態での来院でした。
しかし、初期に低下していた大腿前面の感覚は「9/10」と、正常に近いレベルまでさらに回復を続けていることが確認できました。一方で、仕事での歩行が増えたことにより、今度は太ももの外側の感覚低下(4/10)やお尻の重さが明確になってきました。
今回は、L4神経根への継続的な処置に加え、新たに明確になったL5神経根に対しても同時に鍼治療を行いました。太もも外側、すねの外側、ふくらはぎ、そして足の小指にかけて走行するL5神経根に微弱な電気刺激を流しました。

今後は、日常生活での正しい身体の使い方の指導も並行して進めていきます。

5. まとめ

神経の痛みは、経験した人にしか分からない本当に苦しみです。「周りにわかってもらえないんですよ。」「このまま一生痛いままなのではないか」「仕事に戻れないのではないか」ということをおっしゃる方がいます。

しかし、解剖学に基づき、神経がどこで締め付けられているのかを正確に見つけ出し、深部へ直接アプローチを行うことで、解決の糸口が見つかる可能性はあります。

経過が良くない、気になる所見があるなど症状次第では脊椎専門の病院へ紹介させていただきます。

どこに行っても良くならなかった神経痛でお悩みの方、「本当の原因」を見つけ、神経に対する治療をおこない改善しましょう。一日も早く元の安心できる日常を取り戻し、不安なく仕事に復帰するために、まずは一人で悩まず当院へご相談ください。

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