こんにちは。徳久です。
股関節が硬い、あぐらが痛みでかきにくい、歩くと股関節やお尻の奥が詰まる。
このような症状に関係している筋肉のひとつが「内閉鎖筋」と「外閉鎖筋」です。
どちらも股関節の深い部分に位置するインナーマッスルですが、実は役割には大きな違いがあります。
今回は解剖学研究をもとに、内閉鎖筋と内閉鎖筋の違いについて詳しく解説します。
内閉鎖筋と外閉鎖筋とは?
内閉鎖筋と外閉鎖筋は、骨盤にある「閉鎖孔」という穴の周囲から始まり、大腿骨の大転子へ付着する筋肉です。
どちらも股関節を外側へ回す「外旋筋」として働き、深層外旋六筋の一部を構成しています。
しかし、実際にはそれぞれ異なる点を持っています。
外閉鎖筋の役割とは?股関節を補強する筋肉
外閉鎖筋の主な働きは股関節の外旋です。
さらに股関節を曲げた状態では、脚を内側へ寄せる「内転」の補助も行います。
研究では、外閉鎖筋が大腿骨頸部の下側を支えるような構造を持ち、股関節を補強する役割を果たしていることが示されています。
また、股関節へ血液を送る重要な血管である内側大腿回旋動脈を保護する役割もあるとされています。

つまり外閉鎖筋は、
・股関節を外旋する
・股関節を補強する
・股関節周囲の重要な血管を守る
という特徴を持っています。
内閉鎖筋の役割とは?股関節を安定させる姿勢筋
一方、内閉鎖筋を股関節を外旋させますが、研究では「姿勢維持筋」として位置付けられています。
内閉鎖筋は大腿骨頭を股関節にはめ込むように働き、立つ・歩く・走るなどの日常動作で股関節の安定性を保っています。
また、股関節を曲げた状態では脚を外へ開く「外転」の補助も行います。

つまり内閉鎖筋は、
・股関節を外旋する
・股関節を安定化する
・歩行時や立位時に働く
・股関節屈曲位では外転を補助する
という特徴があります。
内閉鎖筋と外閉鎖筋の違い
| 内閉鎖筋 | 外閉鎖筋 | |
| 主な作用 | 外旋 | 外旋 |
| 補助作用 | 外転 | 内転 |
| 主な役割 | 股関節の安定化 | 股関節の補強 |
| 特徴 | 姿勢維持筋 | 関節保護筋 |
| 神経支配 | 内閉鎖筋神経(L5-S2) | 閉鎖神経(L2-L4) |
なぜ閉鎖筋が硬くなると股関節動きにくくなるのか?
閉鎖筋は股関節の安定・補強において重要な筋肉です。
しかし長時間の座位や運動不足、スポーツや日常生活での繰り返し動作などによって過緊張を起こすと、股関節の動きを制限することがあります。
特に、
・股関節の内旋
・股関節の外旋
・あぐら動作
・歩行時の股関節の振り出し
などが行いにくくなる場合があります。
お尻の奥の張り感や股関節の詰まり感として感じる方も少なくありません。
当院で行う内閉鎖筋へのリリースアプローチ
当院では股関節の動きが制限されている場合、閉鎖筋の状態を確認することがあります。
内閉鎖筋へのアプローチでは、
①側臥位(横向き)になる
②坐骨の内側から閉鎖孔に向かって力を入れずに滑らせる
③閉鎖孔から内閉鎖筋を掻き出すようにリリースする
という方法で施術を行います。
内閉鎖筋は骨盤の深部に存在するため、強く押すのではなく筋肉の走行を意識しながら丁寧にアプローチすることが重要です。
施術後には、
・股関節の内旋がしやすくなる
・股関節の外旋がしやすくなる
・股関節の詰まり感が軽減する
といった変化が見られることがあります。
まとめ
内閉鎖筋と外閉鎖筋はどちらも股関節を外旋する筋肉ですが、その役割には明確な違いがあります。
・内閉鎖筋は股関節を安定させる「姿勢筋」
・外閉鎖筋は股関節を補強する「保護筋」
・内閉鎖筋は股関節屈曲位で外転を補助する
・外閉鎖筋は股関節屈曲位で内転を補助する
・内閉鎖筋が硬くなると股関節の内旋・外旋が制限されることがある
・お尻の奥の張り感や股関節の詰まり感の原因になることがある
・内閉鎖筋を適切にリリースすることで股関節の内外旋が行いやすくなる場合がある
当院では股関節周囲の筋肉や関節の状態を評価しながら、内閉鎖筋をはじめとした深層筋にもアプローチを行っています。股関節の可動域制限やお尻の奥の痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。