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鍼治療が神経痛を抑制させる伝達物質を絡めたメカニズム 

こんにちは。鈴木です

神経痛による「ズキズキする痛み」「ビリビリするしびれ」は、私たちの日常生活に大きな影を落とします。

  • 痛くてなかなかお出かけできない…

  • 仕事に集中できず、思うように進まない…

  • 楽しみにしていた旅行や趣味のスポーツも諦めている…

  • 可愛いお子さんやお孫さんと、思いっきり遊んであげられない…

このように、やりたいことが満足にできず、つらい思いをされている方が多くいらっしゃいます。

私たちは、そんな神経痛の苦しみから一人でも多くの患者様を救いたいという強い思いで、超音波エコーを使った精密な鍼治療に取り組んでいます。

「鍼治療って本当に効くの?」「なぜ鍼で痛みが楽になるの?」

そんな疑問をお持ちの方へ、鍼治療が神経痛やしびれ、足の痛みに効果を発揮するメカニズムを、体の中で起こる変化と共にご説明します。

なぜ鍼治療で神経痛が和らぐの?3つのメカニズムを分かりやすく解説

鍼治療が神経痛の改善に役立つ主な理由として、以下の3つのメカニズムが挙げられます。

1. 脳が作り出す「天然の痛み止め」が目覚める! (エンドルフィン効果)※イラスト③

鍼治療を行うと、私たちの脳内では**「エンドルフィン」「エンケファリン」**といった、特別な物質が分泌されます。これらは「内因性オピオイド」とも呼ばれ、まるで体内で作られるモルヒネのような強力な痛み止め成分です。

これらの物質は、病院で処方される鎮痛薬に匹敵する、あるいはそれ以上の鎮痛効果を持つことがあり、痛みを感じる神経の働きを直接抑え込んでくれます。

特に、長引く神経痛や、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などによる鋭い痛みに対しては、鍼に微弱な電気を流す**「低周波鍼通電(パルス療法)」**が効果的です。この治療法によりエンドルフィンの分泌がさらに促され、数時間にわたって痛みが和らぐことが多くの研究で確認されています。

さらに、エンドルフィンは「快感ホルモン」とも呼ばれており、痛みを和らげるだけでなく、心と体をリラックスさせ、気分を前向きにする効果も期待できます。

2. 血流アップで神経を元気に!痛みの悪循環を断ち切る

鍼を刺した場所やその周辺では、血流が大幅に増加することが研究で報告されています。あるデータでは、血流が最大で145%もアップしたという結果も出ています。

血流が良くなると、血管が広がり、酸素や栄養がたっぷり神経組織に届けられます。これにより、傷ついた神経の修復がスムーズに進みます。

同時に、痛みの原因となる「発痛物質」「老廃物」も効率よく排出されるため、炎症や腫れが引きやすくなります。

また、痛みが続くと筋肉が緊張し、その緊張がさらに神経や血管を圧迫して血流を悪化させ、痛みを増強させる…という「痛みの悪循環」に陥りがちです。鍼治療は、この筋肉の緊張を和らげることで、神経や血管への圧迫を解放し、痛みの悪循環を断ち切る手助けをします。

このように、鍼治療は薬や手術に頼らず、人間が本来持っている自然治癒力を引き出すという、体に優しい治療法です。

3. 痛みの信号をシャットアウト!「ゲートコントロール」効果※イラスト②

私たちの体には、痛みの感覚をコントロールする面白い仕組みがあります。鍼の刺激は、脊髄にある**「痛みのゲート(門)」の開け閉めを調節する働きをします。これをゲートコントロール理論」**と呼びます。

具体的には、鍼の刺激によって、痛みを伝える神経(C線維)よりも太くて伝達速度の速い神経(Aβ線維:触覚などを伝える神経)が活発になります。すると、このAβ線維からの情報が優先的に脳に伝わり、まるで門番のように、痛みの信号が脳へ到達するのをブロックしてくれるのです。

この仕組みにより、足のしびれやジンジンするような灼熱感といった神経症状が、治療中からスーッと軽減されるケースも少なくありません。この効果は、急な痛みにも、長引く慢性的な痛みにも期待できます。

薬に頼りたくない方へ。鍼治療は自然治癒力を高めます

「痛みを抑えるために毎日薬を飲んでいるけれど、副作用が心配…」
「できるだけ薬には頼りたくない…」

そうお考えの方もいらっしゃるでしょう。痛み止めのお薬は一時的に症状を緩和してくれますが、根本的な解決にならない場合や、長期間の服用で胃腸に負担がかかるなど、体に影響が出ることもあります。

鍼治療は、ご自身の体が持つ「治ろうとする力(自然治癒力)」を高めることで、痛みの緩和を目指す治療法です。

当院の「超音波エコー下鍼治療」だからできること

当院では、より安全で効果的な鍼治療を提供するために、超音波エコーを導入しています。

超音波エコーを用いることで、体の内部にある神経や血管、筋肉の状態をリアルタイムで確認しながら、痛みの原因となっている神経の根元(神経根)など、的確な場所に鍼を届けることができます。

  1. 丁寧なカウンセリングと検査: まず、患者様のお話をじっくり伺い、どこがどのように痛むのか、どのような動作で困るのかなどを詳しくお聞きします。そして、お体の状態を把握するための各種検査(理学所見テストなど)を行います。

  2. 超音波エコーで的確にアプローチ: 超音波エコーで神経や周辺組織の状態を確認しながら、ターゲットとなる神経根などに精密に鍼を打ちます。

  3. パルス通電で効果を高める: 必要に応じて、鍼に微弱な電気(パルス)を流し、鎮痛効果や血流改善効果をさらに高めます。

  4. 治療効果の確認: 治療直後だけでなく、次回来院時にも身体の変化を丁寧に確認し、今後の治療計画を一緒に考えていきます。

まとめ:神経痛の改善、諦めずにご相談ください

鍼治療は、

  • 体内で作られる痛み止め物質(エンドルフィンなど)の分泌を促す

  • 神経周りの血流を改善し、組織の修復を助ける

  • 痛みの信号が脳に伝わるのをブロックする(ゲートコントロール)

といった、複数の科学的なメカニズムによって、神経痛のつらい症状を和らげます。

当院では、これらの科学的根拠に基づき、患者様お一人おひとりの症状や体の状態に合わせた最適な鍼治療を提供しています。

「もうこの痛みと付き合っていくしかないのかも…」
「どこへ行っても良くならなかった…」

もしあなたが神経痛によって生活の質が下がり、やりたいことを諦めているのなら、ぜひ一度私たちにご相談ください。
あなたが痛みを忘れ、毎日を笑顔で楽しく過ごせるよう、全力でサポートさせていただきます。

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以下、より詳しく知りたい方へ:鍼治療と痛みを抑えるメカニズムの科学的背景

 

鍼治療による鎮痛効果は、様々な研究によって科学的にも解明が進んでいます。

  • 痛みを抑える脳からの指令(下行性疼痛抑制系):

    • 2Hzの低周波鍼刺激:エンドルフィンの分泌を促し、効果が約6~8時間持続します。

    • 100Hzの高周波鍼刺激:ダイノルフィン(強力な鎮痛物質)を放出し、即効性があります。

    • セロトニンという神経伝達物質を介して、脊髄レベルで痛みを抑える効果も確認されており、20分間の持続的な鍼刺激が有効とされています。

  • 神経の炎症を抑える分子レベルの変化:

    • 鍼刺激により、炎症を引き起こす物質(IL-6、TNF-α)が42%減少したという報告があります (p=0.003)。

    • 逆に、炎症を抑える物質(抗炎症性IL-10)は28%増加しました (p=0.02)。

    • 坐骨神経などが圧迫される腰のL4/L5神経根への鍼刺激で、神経の修復に関わるシュワン細胞の再生速度が2.3倍に加速したというデータもあります。

      • IL-6、TNF-α:炎症を誘導するサイトカイン

      • IL-10:炎症を抑制するサイトカイン

      • シュワン細胞:末梢神経の軸索を取り囲み、神経の保護や再生、栄養供給に関わる細胞

これらの研究結果は、鍼治療が単なる気休めではなく、実際に体内で生理学的な変化を引き起こし、痛みを軽減する力を持っていることを示しています。

参考文献

  • Neural mechanism underlying acupuncture analgesia (DOI: 10.1016/j.pneurobio.2008.05.004)

  • Spinal nerve root electroacupuncture for symptomatic treatment of lumbar spinal canal stenosis unresponsive to standard acupuncture: a prospective case series (doi: 10.1136/acupmed-2011-010122)

  • 砂川ら, 神経治療 41:368–372, 2024

  • 化学療法に伴う疼痛と鍼灸ケア, 2025

  • 鍼で神経根性疼痛が和らぐ (J-Stageで検索可能)

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