耳鳴り、諦めかけていませんか?
「薬を半年間飲み続けているのに、左耳の低い耳鳴りがずっと消えない」
「常に耳の奥でジーッと鳴っていて、気が休まる時がない」
周りが静かになるたびに不快な音。寝ても覚めても改善しない耳鳴り。
当院にそのようなお悩みを持った患者さんが来院されました。 しかし、首の奥深くに隠れた「ある筋肉」へ的確にアプローチした結果、半年間びくともしなかった耳鳴りが、施術後なんと4日間も完全に消失しました。
その後は「3日鳴って、3日止まる」という波を繰り返しながら、変化のなかった耳鳴りに変化を実感し始めてきております。
「耳鳴りは治りにくい」と言われがちですが、耳周りの筋肉・神経・血流が影響していることも多く、その場合には私達が介入できる可能性が大いにあります。
今回は、今回の効果の出た筋肉、その症状が回復していくプロセスで身体に何が起きているのかを解説します。
※耳鳴りにはまず耳鼻科での精査をおすすめしております。かかりつけ医がなければ信頼のできる先生を紹介もさせていただきますのでご相談ください。
改善が見られたのは上頭斜筋(じょうとうしゃきん)」
病院の検査で「耳そのものに異常はない」と言われた場合、その耳鳴りの原因は首の奥深くにあることが多いです。
その方も、耳鼻科の先生からのご紹介で当院に来院された方でした。
中でも今回のターゲットとなったのが「上頭斜筋(じょうとうしゃきん)」です。
大後頭直筋や下頭斜筋をアプローチしても変化なかった耳鳴りが上頭斜筋へのアプローチで大きな変化をしました。

これは、後頭部と首の一番上にある骨(第一頸椎)を繋いでいる、非常に小さくて短い筋肉です。重たい頭のバランスをミリ単位で調整し「首の奥底にある精密なセンサー付きワイヤー」のような役割を担っています。
パソコンやスマートフォンを見続ける不良姿勢によって、ガチガチに固まってしまうと、耳鳴りを引き起こす2つのトラブルが発生します。
1. 感覚情報の混線(クロストーク現象)
内耳(聴覚)や咀嚼筋(噛む筋肉)、そして首周りの筋肉からの感覚情報は、すべて脳の根元にある「脳幹」という場所で、非常に近いルートを通って処理されています。
上頭斜筋には姿勢を感知するセンサーが超高密度に存在するため、ここが異常に緊張すると「首が異常な状態だ!」という強烈なエラー信号が脳幹に送られます。すると、この近いルート同士で情報が
「混線」を起こし、脳が首からのエラー信号を「異常な音(耳鳴り)」として誤って知覚してしまうのです。
② 内耳への「血流阻害(酸欠)」 上頭斜筋のすぐそばには、脳や耳へ血液を送る大切な血管(椎骨動脈)が通っています。筋肉が硬く縮こまることでこの血管の通り道が狭くなり、耳の奥(内耳)への血流が落ちます。
内耳の細胞は酸欠に極めて弱いため、少し血液が足りなくなるだけで悲鳴を上げ、低音の耳鳴りを発します。柔らかいホースを足で踏みつけて、水流が滞っている状態をイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。
当院でのアプローチ
マッサージで首の表面をいくら揉んでも、この上頭斜筋は分厚い筋肉の何層も下にあるため、限界があります。
この深層にある上頭斜筋に対し、髪の毛ほどの細い鍼(はり)を用いて超音波エコーでポイントを可視化しピンポイントでアプローチをしました。
耳鳴りのポイントとしては他にもあります。
下記リンクも参照ください。
頚部の詰まりを改善するC2・GON・TONリリース|触診ポイントと手技解説
マッサージで治らない腕の痛みや痺れ…「C7神経根」へのアプローチで改善しました
鍼が響くと、筋肉の緊張が解除され、圧迫を受けていた血管の圧迫が解放されます。
冒頭でお話しした患者さんが「4日間完全に耳鳴りが消えた」のは、内耳に血液が流れ込み、脳の混線が改善されたことによるものだと思われます。
「でも、なぜ今は3日鳴って、3日止まるという波が出ているの?」 と疑問に思われるかもしれません。
脳は半年間も耳鳴りが鳴り続けていたので、「耳鳴りがしている状態」を正常だと勘違いしています。鍼によって無音の状態を作っても、日常生活で姿勢が崩れ、上頭斜筋などの後頭下筋群に疲労が蓄積する(限界の閾値を超える)と、また耳鳴りが再発してしまいます。
今後は、上頭斜筋という「耳鳴りのスイッチ」をオフにし続けるために、首を前へ引っ張っている胸の筋肉や、背骨の丸まり(頸胸移行部)といった姿勢の土台を整え、上頭斜筋含め周辺の筋肉が二度と頑張らなくて済む環境を作れるような施術や指導をしていきます。
まとめと来院への呼びかけ
「もう一生、この音と付き合っていくしかないのかな…」 そう思って諦める前に、ぜひ一度、当院へご相談ください。
一度でも「鳴り止んだ時間」があったということは、あなたの耳の神経が壊れているわけではなく、首の筋肉からのノイズが原因であったこということの現れだと思います。