目次
はじめに
こんにちは 後町です
「運動中に足がピキッとしたけど、すぐ治ったから大丈夫」──そんな経験、ありませんか?
実はそれ、**軽い肉離れや筋挫傷(筋肉の打撲)の可能性があります。
特に太ももの付け根(近位部)**の筋損傷は、痛みが一時的だったり、普通に動けてしまうこともあり、見逃されやすいのです。
しかし、放っておくと回復が遅れたり、慢性的な痛みにつながることも。
本記事では、
✅ 肉離れが起こりやすい動作
✅ 見逃されやすい損傷のチェック法
✅ 当院で行っている具体的な評価方法
をご紹介します。
肉離れが起こりやすいスポーツ動作とは?
肉離れ(筋挫傷)は、筋肉が急激に引き伸ばされたり、強く収縮したときに発生します。
以下のようなスポーツや動作で頻発します:
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サッカー・ラグビーでのダッシュやキック動作
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バスケットボール・テニスの急な切り返し
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短距離走・階段ダッシュなどの爆発的な動作
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ウォーミングアップ不足の状態でのジャンプや屈伸
太ももの付け根の筋損傷は治りにくい?
太ももの筋肉(特に大腿直筋)は、損傷部位によって治りやすさが異なります。
特に股関節に近い近位部での損傷は、以下の理由で回復に時間がかかりやすい傾向があります:
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動けてしまうため見逃されやすい
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深部にあるため診断が難しい
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放置されやすく、慢性化しやすい
そのため、早期発見と見逃さないチェックがとても大切です。
当院で行っている「見逃し防止チェック」|5つの観察ポイント
当院では、以下の5つの動作・所見に注目して、太もも周囲の筋損傷を丁寧に評価しています。
チェック項目 | 説明内容 |
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① 屈伸時の痛み | 膝の曲げ伸ばし時に痛みが出るか |
② ランジ動作 | 特に患側が後ろのときの前後脚の負荷に対する痛み |
③ 圧痛 | 触診によって痛みを感じるか |
④ ストレッチ時の痛み | 筋肉を伸ばしたときの違和感や痛み |
⑤ 収縮時の痛み | 力を入れて筋肉を縮めたときの痛み |
特に重要なのが、体の姿勢を変えて何通りかの評価を行うことです。
これにより、深部の損傷も見逃さず発見できるようになります。
「大腿直筋」の深部損傷に要注意!
スポーツで多用する太ももの前の筋肉「大腿直筋」には、中央に腱(けん)が走っており、ここが損傷しやすい部位です。
当院では、以下の3つの方法でこの筋肉の深部損傷を評価しています:
うつ伏せで膝を曲げるテスト
➡️ストレッチでの痛みを確認する基本的なテストです
横向き+膝90度曲げ+股関節を後方に伸ばすストレッチ
➡️ 股関節と膝を同時に動かすことで、腱中央部への負荷を評価できます
仰向け+股関節90度+膝伸展しながら力を入れるテスト
➡️ 筋肉の中央~深部を「収縮+伸展」同時に評価可能です
軽くても「見逃さない」が大切です
痛みが軽くても、初期の適切な評価とケアによって、以下のようなメリットがあります:
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早期回復
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再発の予防
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パフォーマンスの早期回復
もし太ももや股関節まわりに違和感や軽い痛みを感じたら、お早めにご相談ください。