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症例紹介:マッサージで治らないお尻の痛み。原因は「神経根」|正確な鍼治療で改善

こんにちはスズキです

「お尻(臀部)がずっと痛い…」

  • 「マッサージに行っても、その場限りですぐに戻ってしまう」
  • 「特にゴルフやあぐらの後に痛みが強くなる」

もし、あなたがこのようなしつこいお尻の痛みや、いわゆる「坐骨神経痛」のような症状でお悩みなら、その原因は単なる筋肉のコリではないかもしれません。

原因が筋肉の奥深くにある「神経の根本(神経根)」にある場合、表面的なマッサージではなかなか改善しません。

 

今回は、長引くお尻の痛みが、結果的に「L4神経根」という神経への正確な鍼治療によって劇的に改善した患者さんの症例をご紹介します。


 患者さんのお悩み:ゴルフ後に悪化した左のお尻の痛み

今回ご紹介するのは、長年、左のお尻の痛みに悩まされていた患者さんです。

▼患者さんの主な症状(主観的情報)

  • 主訴: 左側のお尻(臀部)の痛み。
  • 経緯: 2023年頃から気になっており、2025年4月中旬に痛みが強くなった。
  • 悪化する場面: ゴルフの翌日(「いててて」と言いながら立ち上がるほど)、あぐらの姿勢で仕事をした後。
  • 特徴的な痛み: ハムストリングス(太ももの裏)を伸ばすような姿勢(前屈)をすると、お尻に「ズーン」とした鈍い痛みが出る。
  • 試したこと: マッサージにも通ったが、症状は変わらなかった。

初回の施術(4月23日)の時点では、「ゴルフ翌日の痛みが特に強い」と、日常生活にも支障が出ているご様子でした。


検査でわかった痛みの本当の原因

▼初回来院時の理学所見

  • 前屈(屈曲): 体を前に倒すと、左のお尻に痛みが出現(+)。
  • ケンプテスト: 体を反らしながら捻るテストで、左側に痛みが出現(+)。
  • 筋力: 椅子から立ち上がる際に、左側にふらつきが見られる。

これらの検査結果から、私たちは「単なるお尻の筋肉(例:梨状筋など)の問題」だけではなく、腰の骨(腰椎)から出ている「神経の根本(神経根)」が何らかの原因で刺激されている可能性が高いと判断しました。

特に、症状の出方や関連する場所から、「L4、L5(第4腰神経根、第5腰神経根)」と呼ばれる神経が強く関わっていると推測しました。

 


実際の施術と経過:正確なアプローチが鍵

▼1回目(4/23)

  • 評価: 坐骨神経痛(L3〜L5)の疑い。
  • 施術: L4、L5神経根に対して鍼治療を行いました。
  • 結果:8mAの電気刺激で臀部に放散痛。

▼2回目(4/30)

  • 経過: 「(症状は)変化なし、よくない」とのご報告。特あぐらの姿勢で仕事をした後に痛みが強くなったとのこと。
  • 評価: 神経根への鍼が正確にアプローチできておらずに効果が限定的だったと判断。
  • 施術: 再度、神経根へのアプローチ。
  • 結果:0.7mAでもも前に放散痛

▼3回目(5/7)

  • 経過: 「(お尻の痛み)取れた!」と、非常に嬉しいご報告をいただきました!
  • 所見: 慢性的な腰痛は残るものの、当初の主訴であった「左のお尻の痛み」は消失。
  • 施術: 状態を維持・安定させるため、前回と同様にL4神経根に鍼治療とリリースを行いました。

 なぜ鍼治療で改善したのか?

今回のケースで最も重要なポイントは、「痛みの原因(L4神経根)に正確にアプローチできたこと」です。

患者さんは以前マッサージに通われていましたが、症状は変わりませんでした。 これは、マッサージが主に「筋肉」をほぐすのに対し、今回の痛みの根本原因が筋肉のさらに奥にある「神経根」にあったためと考えられます。

鍼治療の最大の利点は、この深層にある「神経根」の周囲に直接、かつ正確に刺激を届けることができる点です。

▼今回の鍼治療の狙い

  1. 炎症を鎮める: 問題のL4神経根周囲で起きている炎症を鎮静化させます。
  2. 血流改善: 鍼で刺激することで、神経周辺の血流を促し、神経の回復を助けます。
  3. 痛みの鎮静: 神経の過剰な興奮を抑え、痛みの伝達をブロックします。

なぜ「正確なアプローチ」が可能なのか? 必需品「超音波エコー」

今回の症例の鍵は、腰の奥深くにある「L4神経根」でした。

しかし、この神経根は体の表面からでは見ることができません。筋肉や脂肪、血管などに囲まれた非常にデリケートな場所です。

従来の鍼治療では、施術者の「経験」や「手の感覚(触察)」を頼りに、この深部にある原因箇所を探っていました。もちろんその技術も重要ですが、100%の確実性を得ることは困難です。

そこで当院が「正確な治療」のために必需品として導入しているのが、「超音波エコー(画像診断装置)」です。

鍼治療にエコー? なぜ必要なのか

エコーと聞くと、妊婦さんの検診(胎児エコー)を思い浮かべるかもしれません。

当院では、この「体の中をリアルタイムで可視化できる」技術を鍼治療に応用しています。

エコーを使うことで、

  • 筋肉
  • 靭帯
  • 神経
  • 血管

これらをモニター上でハッキリと確認しながら施術を行うことができます。

 「感覚」頼りから、「見て刺す」治療

今回の患者さんのように、マッサージでは届かない深部に原因がある場合、「なんとなくこの辺り」で刺す鍼では効果が出ません。

エコーを使用し、神経痛の大きな原因となりうる神経根にアプローチするために構造を理解します。

そして、モニターで鍼先を見ながら、数ミリ単位で狙った場所(神経のすぐそば)まで安全に誘導します。

この「エコーガイド下鍼治療」によって、従来の感覚頼りの施術では難しかったレベルでの「正確性」と「安全性」を両立させています。

今回のケースで2回目、3回目と的確にL4神経根やその関連部位にアプローチできたのも、このエコーがあったからです。

当院では、難しい症状ほど、この「見る技術」が不可欠だと考えています。

しかしながら難しい技術であるために日々技術練習を行っています。


 

 まとめ:その「坐骨神経痛」、原因は神経根かもしれません

しつこいお尻の痛みや坐骨神経痛で悩んでいる方の多くは、「筋肉が硬いからだ」と思い、マッサージやストレッチを繰り返しているかもしれません。

もちろん筋肉のケアは大切ですが、もしそれでも改善しない場合は、今回のケースのように「神経根」に原因が隠れている可能性があります。

神経根が原因の痛みは、専門的な評価と、原因箇所への「正確なアプローチ」が不可欠です。

当院では、患者さん一人ひとりの身体の状態を把握し、痛みの根本原因がどこにあるのかを評価していきます。

もし長引くお尻の痛みや腰痛でお困りでしたら、ぜひ一度、私たちにご相談ください。


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