新盛です。
脊柱管狭窄症と診断された方で、MRI(SAG)で黒いものが脊柱管を圧迫しているのを見て
何が圧迫しているのだろうかといつも疑問に思っていました。黄色靭帯は背側だし、ヘルニアはないし。
いつも患者様を診て頂いているドクターがシザース分類を教えてくれました。
論文を読むと
MRI T2強調像だと水は白く見える
硬膜嚢内に残存する脳脊髄液(CSF)の量が少なくなると黒くうつる
MRIT2強調像(横断像)における脳脊髄液と神経根束の占有比率を考慮した分類システム(シザース分類)では、脳脊髄液がほぼ見えないグレードC・Dは保存療法に抵抗する。
先日、脊柱管狭窄症シザース分類(C or D)と診断された方に、エコーガイド下腰椎神経根はりパルス療法を施術したところ、殿部からスネの外の痛みが即時的(施術当日)に改善して、非常に喜んでいただいた。1ヶ月経過し、痛みは少し出るようになったとのことだが、程度は鍼治療前の半分以下で、テニスをするのが苦じゃなっくなったと喜んでいただきました。
3ヶ月運動療法と、脊柱起立筋や梨状筋など鍼治療したが効果は限定的でした。
エコーガイド下腰椎神経根はりパルス療法直後から、症状が改善しました。
なぜ、はり治療で痛みが軽減したのでしょうか?
・後根神経節周辺の神経伝達の異常が改善された
・静脈の血流が改善(鬱血改善)
エコーガイド下腰椎神経根はりパルス療法は、
・鍼先の位置が確認(想定)できる
・再現性がある
ので、研究を進めやすくはり治療のメカニズムや疼痛や痺れのメカニズムの解明に役立つのではと考えていいます。
話を戻して、この方は痛みは改善しましたが、脊柱管狭窄症のシザース分類分類(C or D)であることは間違いありません。現在もドクターの経過観察やセラピストのリハビリをしながら、経過を見て頂いています。
私がいつも心がけているのは、この方が少しでも楽しく生活するための物語を作成することです。今回も、脊椎専門医を紹介し、長年の痛みの原因がはっきりして、今後どうすればいいのか明確になったと非常に喜んでいただきました。
私が実際行なったのは、この物語の中の痛みを少しでも軽くするという一部分です。
診断はドクターに、トレーニングはストレングス&コンディショニングコーチに依頼しています。
痛みは全てを奪います。
痛みを軽くすることと物語の全体を患者さんと共有することが私の仕事です。